2ntブログ

このサイトについて

boyslover

管理人:boyslover
「ボーイズラブ~腐女子の庭」は、ボーイズラブ系コミック・小説・同人ソフトの紹介サイトです。
ボーイズラブ、やおい、同性愛などに興味のない方や嫌悪感を抱く方には、 閲覧をお薦め致しません。
※成人女性向けサイトです。
This website is for adult only.

カテゴリー

最近の記事

月別アーカイブ

RSSフィード








リンク

このブログをリンクに追加する

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

過保護なお兄さま

過保護なお兄さま
過保護なお兄さま

著: 水島忍
発行: フロンティアワークス
レーベル: ダリアmix文庫
ジャンル:ボーイズラブ小説>兄弟 生徒会長

高校一年の市ノ瀬真也は、生徒会長で美形の2歳離れた兄・一志が自慢だった。
しかし一志は、真也に対してだけは度を越えた過保護さで……。
電車に乗るのも、部活に出るのも、真也の行動全てを心配する一志。
そんなある日真也が見たもの、それは自分が一志にHなことをされる夢だった! 
尊敬している大好きな兄に、こんな夢を見ていることがバレたら……。
思い悩む真也だったが――。
甘くてエッチで、ちょっとヘン……!? 
水島流・兄弟ラブ☆ 登場!


<目次>
過保護なお兄さま
過激なお兄さま


「起きたの?」
いつもの声よりずっと低く静かで穏やかな声だ。
「ホンモノの兄さん?」
そんな間抜けな問いかけをしていた僕がいた。
兄さんは僕の手を取って、自分の頬に触らせた。
僕はそれを触って、兄さんだと確認する。
「夢じゃないよね? じゃあ、どうして兄さんがこんなことを……!」
いっぺんで目も覚めてしまう。
これじゃ、まるで痴漢だ。
いや、意識のないときに触ってるから、もっと始末に悪い。
しかも兄弟、しかもこっちだって男だ。
もちろん兄さんが僕に痴漢をするような気持ちがあるわけないと思うけど、それなら、なんで僕の身体を撫で回しているんだろう。
だけど、兄さんは慌てず騒がず、唇に人差し指を立て、落ち着いた態度でシッと囁いた。
そんなことをされると、なんだか自分が騒ぎ立てているのが、おかしいことのような気になってしまう。
いや、確かに夜中に大声で喋ったりしたらマズイのは判るけどさ。
「あ、あの……」
「少し静かにしてなさい」
兄さんは微笑むと、するりと布団の中に入ってきた。
僕のベッドは普通のシングルタイプだ。
だから、男二人では非常に狭すぎるんだけど、兄さんはぴったりと身体を寄せてくる。
どうしたんだろう。実は受験勉強の疲れからハイジみたいな夢遊病になったとか。
……まさかね。
そんなことはないだろう。
だって、兄さんに夢遊病になるほどの悩みがあるわけない。成績もよく、顔もプロポーションもよく、品行方正の生徒会長で、隣の女子高の生徒にも大モテでさ。
でも、じゃあ何故……。
やっぱりどう考えたって、兄さんの行動は謎だ。
「真也は私を避けているね?」
突然、兄さんはそう言った。
「そんなことはない…と思うけど」
朝食の一件以来、ぎくしゃくとなってるのに、わざとらしい返事かな。
でも、避けてるねって言われて、そうだって言えなかったんだ。
それがたとえ事実だったとしても。
「そう? 母さんだって心配しているよ。私と真也の仲が悪いんじゃないかって」
「えっ、母さんが?」
やっぱり食事のときに、ロクに喋らなかったからなのかな。
でも、いつもはそうじゃないし、そんなに心配されるようなことでもないような気もする。
少なくとも、普通の兄弟だったなら、ちょっと口をきかないくらいは普通じゃないかと思うんだ。たぶん。
「学校へ行くのも、前は私と一緒だったのに、最近は一人で先に行ってしまうからじゃないかな。それに、勉強だって私が見てあげるといつも言ってるのに、ちっとも頼りにしてくれないようだし。この間、数学の吉川先生から真也のことで注意されたよ。この間のテスト、あまりよくなかったみたいだね」
なんだ。今日のことを言ってるんじゃなかったのか。
僕はちょっとホッとして、気が緩んだ。
「吉川のヤロウ……兄さんにチクるなんて」
「真也、先生は真也のことを心配してくださっているんだ。そんな口調でなじっては駄目だよ」
兄さんの優等生な発言に、僕は肩をすくめた。
でも、そこがいつもの兄さんらしくっていい。宮田先輩をなじる兄さんなんか嫌だから。
「でもさ、学校へ先に行くのは、部活の朝練のためだって、母さんだって知ってるのに」
「もちろん知ってるけど、母さんは心配してるんだ」
過保護だなあと思ったけど、口には出さなかった。
だって、僕の本当の母さんじゃないんだもん。
それなのに、こんなに本気で心配してくれるんだから、文句言ったらバチが当たってしまう。
「じゃあ、兄さんからちゃんと言ってくれない? 別に僕は兄さんを避けたりしてないんだって」
「本当に……?」
「えっ?」
「本当に、私を避けてない?」
兄さんの瞳が何か妖しい光を放ったような気がした。
そんなの、気のせいだよね……。

→続きをダウンロードして読む

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURL: